バイオバリヤーとは
街路樹の根が横に広がり歩道の舗装を持ち上げてしまった。 地中の排水管に根が入り込み詰まってしまった・・・住宅地や道路、公園、ゴルフ場などで意外と多く見られる、植物の根による構築物への障害。こうしたトラブルを、緑や構造物を犠牲にすることなく、未然に解消するのが《バイオバリヤー(防根シート)》です。新しい画期的な植物の根茎調整資材です。
《バイオバリヤー(防根シート)》は透水性・通気性のある栽断・折り曲げ自由の不織布に植物の根の成長をコントロールする成分を含浸させたペレットを固着したシート状のもの。(防根シート)
この防根シートを地中に埋設すると、数十年にわたって植物の根の侵入を阻止するバリアーを形成します。
《バイオバリヤー(防根シート)》はすでにアメリカで、都市計画・造園計画の新技術として多くの実績をあげています。
特徴
- 植物の根の成長点に強く作用し、根茎の根の伸長方向を変えます。
バイオバリヤー(防根シート)から除々にリリースされた「トリフルラリン」は土壌粒子と結合し、根の侵入を阻止するバリヤーを形成します。このバリヤーには植物を枯殺する作用はなく、 根や地下茎の伸長を抑制し、別の方向に向けさせる働きだけをします。植物を害することはありません。 - 成分を継続的にゆっくりと放出するので数十年にわたり効果が持続します。
バイオバリヤー(防根シート)は特殊ポリマーの組み合わせにより、「有効成分」をを数十年間にわたって ごく微量ずつ継続的にリリースするよう設計されています。この除放性技術により有効成分は 一定の濃度で長期間、有効に作用します。 - ランニングコストを低減できる資材です。
バイオバリヤー(防根シート)はイニシャルコストは少々かかりますが、効果が数十年持続しますので補修工事等の必要がなく、ライフサイクルコストの低減につながります。 - 植物の根腐れがおきません。
バイオバリヤー(防根シート)に使用されているポリプロピレン不織布は、ジオテキスタイルと呼ばれているものです。この素材は、高荷重下での地盤支持力、排水、透水性に 優れており、土木工事で広く使われている資材です。また、有効成分の吸着により、シートと根の間に4~5cmの《根の生育しないスペース》が できるため、根詰りが発生しません。 - 折り曲げ、巻き付け、切断が簡単にできます。
ポリプロピレン不織布ですので、折り曲げ、巻き付け、切断が簡単にできるので、排水管接合部や設備の保護にも使用できます。 - 軽いため作業性がよく、施工が簡単です。
バイオバリヤー(防根シート)は、466g/㎡と軽いため作業性がよく、施工が簡単です。
使用例
植栽根は下水道や汚水処理施設に侵入するほか、歩道、車道、潅排水装置、地下埋設物など、あらゆる地下構築物に侵入しますので、用途は限りなく考えられます。
■排水設備の保護




■基礎壁の保護


■灌水施設の保護



■劣勢樹種の成育保護



■鋪道面の保護



使用実例集
■新潟県長岡市【垂直敷設法】










■新潟県加茂市下水道工事【包囲敷設法】




ジョイント部位に包囲敷設法

■宮崎県延岡市 【水平敷設法】

(下に排水管理設)に
砂利を敷き排水性をよくする

水平に敷く


(外壁の地下にある工場配水管の埋設管保護と緑化)
施工方法
■垂直施工方法
横方向に侵入する根茎を制御します。
植栽木とバイオバリヤー(防根シート)の間は根茎が育成できるような間隔(竹類は育成が早いので地下茎の先端から1m以上)をあけます。また保護する埋設物とバイオバリヤー(防根シート)の間に「トリフルラリン」が土壌と結合し処理層を形成するためにいくらかの土壌層を設ける必要があります。
- バイオバリヤーを梱包より取り出す。
- 寸法に合わせてカットする。
- 地中に垂れ下げる。
- ペレットの突起部分を根の方へ向ける。
- ピンで止める。 (ノリシロ及び側面) ※ピンは1ロールあたり約50本ついています。
①掘削

②断根(必要に応じて)

③施工

④埋戻し

⑤完成

人工:3.5人/100m但し③の施工のみ。①②④施工は、現場状況により異なります。
■水平敷設法
垂直に侵入する根茎を制御します。
埋設物との間にいくらかの間隔をあけることが必要です。

■包囲敷設法
四方から侵入する根茎を制御します。
包囲する埋設物とバリヤーの間はいくらかの間隔を設けることが必要です。
