ケミクロンG
特長
- 本剤はさまざまな病原菌に対し強い殺菌力を持っており、農業用資材や用水の消毒にすばらしい効果を発揮します。
- 使用方法が簡単でしかも薬剤は速やかに分解消失します。
使用方法
使用対象、使用目的 | 水10ℓ当り 使用量 |
希釈倍数 (倍) |
使用方法 | |
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農業資材 | 催芽箱、育苗箱、育苗トレイ・ポット、植木鉢、果実類貯蔵箱、 温室用資材、収穫用かご等農具の消毒 |
10g | 1,000 | 10分間浸漬 |
20g | 500 | 瞬間浸漬またはジョウロ散布 | ||
保温むしろの消毒(育苗箱用) | 2g | 5,000 | ジョウロ散布 | |
剪定用ハサミ等の消毒 | 20g | 500 | 瞬間浸漬 | |
種いも切断刀の消毒 | 1kg | 10 | 5秒間浸漬 | |
培地 | 礫耕栽培の礫の消毒 | 10〜5g | 1,000〜2,000 | 水深3cmとし所定薬量を 表面に均一に散粒 |
農業用水 | 灌漑用水、浸種用水の消毒 | 0.2〜0.1g | 50,000〜100,000 | 用水に溶解し使用 |
◎本剤は強力な酸化剤のため、金属類がさびやすく、また不用意に取り扱うと危険を伴うので、使用の際は製品ラベルの注意事項を必ず読んで、使用方法を守ってください。
農業資材の主な消毒方法
◎作業をする時は、必ずゴム手袋をしてください。もし直接皮ふに薬や濃厚液がついたときは、すぐ水でよく洗ってください。
◎散布をする時は、換気の良い所でジョウロを使って散布してください。

取扱時の注意事項
ケミクロンGは、次亜鉛素酸カルシウムを主成分とし、有効塩素は70%以上あります。
ケミクロンGは、強力な酸化剤であり、農業用資材の消毒、灌漑用水の浄化などの用途をもっておりますが、薬剤自体の化学的性質から、不用意に取り扱いますと発火を誘発するおそれがあります。本剤を取り扱う際は以下の注意事項をよく読み、性質をよく理解した上で慎重に取り扱われますようお願いいたします。
■ケミクロンの性質
- 正常の状態で保管されている場合、安定です。
- 水が混入すると、水和反応を起こして発熱し温度が上昇し、場合によっては急激な分解を誘発することがあります。
- 薬剤自体は可燃性物質ではありませんが、機械油、グリス、ペンキ、シンナー、グリセリンなどや還元性物質(硫黄、木炭、ハイドロサルファイトなど)と接触すると、酸化発熱し、場合によっては、急激な分解、発火を誘発することがあります。
- 各種農薬や化学肥料と接触すると、酸化発熱し、急激な分解発火を誘発します。
■保管及び取扱上の注意
●本剤は強力な酸化剤で、安易に取扱うと発火その他の事故を生ずるおそれがあるので、下記の注意事項を必ず守ってください。
- 予防策
⑴ 使用の際は、保護手袋、保護衣、保護メガネ、保護面等を着用してください。防塵マスクを着用し、粉塵、ヒュームを吸入しないようにしてください。
- 応急処置
⑴ 吸入した場合は、新鮮な空気の場所に移し、休憩させてください。直ちに医師の手当を受けてください。
⑵ 誤って飲み込んだ場合は、口をすすぎ無理に吐かせず、直ちに医師の手当を受けてください。
⑶ 眼に入った場合、直ちに流水で15分以上洗眼し、眼科医の手当を受けてください。
⑷ 皮ふや衣類に付着した場合は、直ちに払い落し、水で洗い流してください。
- 保管・取扱い
⑴ 直射日光が当たる所や小児の手の届く所には、保管しないでください。
⑵ 可燃物、その他の禁忌物質から離して保管してください。
⑶ 暖房装置、加湿装置、モーター等の付近で温度が異常に高くなるおそれがある所には絶対保管しないでください。(長期間の保存には、30℃以下が望ましい。)
⑷ 雨がかかる所や湿度の高いところに保管しないでください。(吸湿すると凝固)
- 廃棄
⑴ 一般のごみ箱、ごみ捨て場には絶対捨てないでください。
⑵ 本剤は水産動植物に影響があるので、使用した残液を捨てる時には必ず次のように処置してください。
- 少量の液は、付近に影響を及ぼさない地面に、穴を掘って捨ててください。
- 大量の場合、ハイポ(チオ硫酸ソーダ)又は亜硫酸ソーダ(日曹ノンクロエース)で、有効成分が残らないように中和してから徐々に排水してください。(中和する時は、本剤に対し、ハイポの割合は重量比1:1の割合で、亜硫酸ソーダで中和する時は重量比1:2で使用してください。)
- 直射日光に1〜2日さらし、有効成分の消失を確認してから徐々に排水してください。
- いずれの場合でも、排水が養魚池等に入らないよう十分注意してください。
■異常発生時の処置
- 包装容器が破損し、製品がこぼれた場合
- こぼれた本剤は、ごみ収集車・ごみ箱・ごみ捨場等には絶対捨てないでください。
- こぼれた製品を乾いたほうきなどできれいにはき集め、速やかに多量の水(10倍以上)に溶解した後、ハイポまたは亜硫酸ソーダで中和してから、付近に問題のない場所を選んで地中に穴を掘って流しこんでください。(中和する時は、本剤に対し、ハイポの場合は重量比1:2の割合で、亜硫酸ソーダで中和する時は重量比1:1でお使いください)
- 破損した包装容器は、破損部を乾いた当て紙(ポリエチレンか塩ビのフィルム)をした上から、接着テープで穴をふさいだのち、包装容器全体をポリエチレン袋に入れ、密封して荷主に速やかに連絡してください。
- 発熱・発火した場合
多量の水をかけて消火してください。
■参考事項
- 処理液中の有効成分検知方法
○DPD法遊離残留塩素測定器……日本曹達(株)にて発売
遊離残留塩素濃度に比例して桃赤色に呈色するので、標準色と比色測定する。
使用上の注意
- 使用の際は十分に換気した中で行ってください。
- 本剤を水に溶解した時若干残渣がみられる場合がありますが、有効成分は十分に溶け出しています。容器はプラスチックのものを使用してください。
- 金属類や木箱に使用した場合、必ずその後水洗してください。
- 育苗トレイ・ポットを消毒する場合、薬害(生育障害)を生じるおそれがあるので、本剤処理後は必ず水洗してください。
- 資材消毒に使用する本剤の希釈液は、使用時毎に調製して速やかに使用してください。
- 浸漬の場合、薬液の汚れが甚だしくなったら新しく調製し直してください。
- 礫耕栽培の場合、礫中の有機物を取り除き、表面を平らにし、水を礫面上3cmにし、全体の水量(全礫体積の30℅を水量と計算)に対し、1,000〜2,000倍になるよう薬量を均一に散粒、軽く表層を撹拌してください。処理は夕方行い、一夜放置後翌朝礫層をよく撹拌し排水し、十分水洗を行ってください。
- 農業用水の消毒は50,000〜100,000倍とし、濃厚液が生育中の作物にかからないようにしてください。
- 薬液を衣類につけると漂白されるのでご注意ください。
- 本剤は強力酸化剤で、不用意に扱うと危険です。取扱い時の注意事項をよく守ってください。
包装
500g×24本
備考
●使用前にはラベルをよく読んでください。
●ラベルの記載以外には使用しないでください。
●本剤は小児の手の届く所には置かないでください。
●使用後の空容器等は圃場などに放置せず適切に処理してください。